きゅうり🥒

「きゅうりは栄養がない」といわれる理由のひとつが、ある世界記録。きゅうりは『Least calorific fruit』としてギネス世界記録に登録されています。日本語に直訳すると、「最も熱量が低い(ローカロリーな)果実」。これがいつの間にか「世界でいちばん栄養が少ない野菜」と誤解され、広まったようです。

きゅうりは可食部100gあたり14キロカロリーと、確かにカロリーは低いのですが、低カロリーだからといって栄養素が少ないとは限りません。また、『fruit』とある通り、果実(植物学上、果菜は果実に含まれる)として比較したもので、野菜の記録ではないのです。こういった分類や直訳のとらえ方が、誤った解釈につながっているのでしょう。

きゅうりが野菜の中で最も低カロリーというわけではありません。

きゅうりにはどんな栄養素が含まれる?

きゅうりにはどんな栄養素が含まれる?

きゅうりは95%以上が水分ですから、栄養価が低いように感じられるのかもしれません。ここで、きゅうりに含まれる栄養素について詳しく見てみましょう。

きゅうりに含まれるおもな栄養素(100キロカロリーあたり)

  • カリウム…1400mg(ナスの約1.4倍)
  • ビタミンK…240μg(レタスとほぼ同等 ※土耕栽培)
  • ビタミンC…100mg(トマトの約1.26倍)
  • 食物繊維…7.9g(キャベツとほぼ同等)

野菜によって一度に食べる量に差はありますが、こうして見ると、必ずしも「栄養が少ない」わけではないことがわかります。きゅうりの漬けものの定番としてなじみ深い「ぬか漬け」などにすれば、ぬかに含まれる栄養素も加わり、カリウムやビタミンB1がアップします。