フルーツはいつ食べるのがベスト!?

■朝のフルーツは金メダル

「ヨーロッパには朝のフルーツは金メダル、昼は銀メダル、夜は銅メダルという言葉があります」

朝のフルーツは金と言いましたが、もちろん理由があります。フルーツに含まれる果糖は砂糖などに比べてすぐにエネルギーに変換されるからです

「実は眠っている間に一番働いているのは脳。よって朝起きた時にすべきことは、疲れている脳を回復させるため、糖分を補給する必要があるのです」

起き抜けに頭がボォ~としてしまうのはそういう理由だったのか。そして、砂糖に比べて果糖のカロリーが低いことは前回の記事の通り。たとえダイエット中だとしても、フルーツなら罪悪感が少ないのだ。

一方、「銅メダルでも夜のフルーツは気をつけた方が良い」そうだ。「カロリーが低いとはいえ、寝ている間は果糖が消費しきれずに体脂肪として蓄積されてしまいます。フルーツに限らず、夜間の飲食はお勧めできません」

■空腹時が一番良い?

最後にフルーツを食べるなら食前と食後のどちらがよいのだろうか? 「断然に食前。食前というか空腹時が一番です」と角井さん。デザートとして食後に摂る習慣の人が多いだけに意外な答えだった。

「多くの人が健康を意識してデザートにフルーツを食べていると思うのですが、より効果があるのは食べる前なのです」と少し残念そうに話す。

「以前もフルーツは食物繊維を多く含み、整腸作用があると言いましたが、他の食べ物が胃にとどまっている状態では腸まで早くたどり着くことができません」と説明。「それに食物繊維は血糖値を上げにくくし、体脂肪がつくのを防ぐ効果もあるので、先に食べておけば安心です」と付け加える。

さらに「フルーツに含まれる酵素が、後から食べたものの消化も助けてくれます」とし、「順番が入れ替わるだけでフルーツの持っている酵素をフルに活かせるわけです」と力説する。ちなみに酵素は熱に弱く、生の食べ物か発酵食品でしか摂れないとされている。

フルーツは寝起きのボォ~とした頭をスッキリと目覚めさせ、食事の際に胃腸もスッキリさせてくれることがよく分かった。これからは朝と食前に摂るよう心掛けたい。