頭痛やめまい、肩こり……
検査してもわからない不調は「天気」が原因?
雨の日になると頭痛に悩まされたり、季節の変わり目になると体調を崩したり……。「雨の降る前には節々が痛む」という話を、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
気象病とは気象の変化に伴い現れる体調不調のことをいいます。代表的な症状は頭痛・体のコリ・だるさなどですが、持病の内容や体質によって、めまい、関節痛、吐き気・イラつきや落ち込みなど心身問わず様々な不調を伴います。特に頭痛や関節の痛みを伴う気象病は「天気痛」とされ、平均週2日ほど発症しているというアンケート結果も。5人に1人が「気象病(天気痛)」による生活の支障を感じているようです。
気象病が原因でメンタル不調になることも?
「不調への理解」を
気象病は症状の訴えがあるのに検査で原因が特定されない「不定愁訴」状態が多く、長らく「気のせい」といわれることが多くありました。特に若い方、男性の方のこのような不調は「我慢・管理が足りない」とされ、必要な配慮がされなかったり理解されなかったりという経験を持つ方もいることでしょう。
体調不良自体が抑うつ状態や不安の原因となるだけでなく、周囲の反応や無理をして仕事を行わなければならないプレッシャーが続くことによって、よりストレスを感じる・ストレスに対する心身反応で不調が悪化する場合があります。 元気に働きたい、がんばりたいと思ってもコントロールできないことが原因で、不調が起こるのは本人にとってももどかしいものです。
気象病を患う人の多くは、天気というあいまいなものに左右される痛みや不調について、 【「なぜ具合が悪いのか」「どれほど痛いのか」を周囲に理解してもらう・声をあげるのはとても難しい 】と感じているという報告があります。 体質や持病に起因する体調不良は周囲に説明が難しく、ひと月ふた月で回復しないこともあり、一日の多くを過ごす職場でのストレスが続くとメンタル不調の原因にもなりかねません。
「無理しない職場づくり」は、まず 「不調の理解」から。
医療につなぐ、一緒に解決策を考える、気軽に相談できる環境を整えるなどの人と職場が協力して不調を乗り越える「対策」が取れたらいいですね。
対策のツボは「血行」と「予測」!
夏の急変する天気を乗り切る3つの対策
辛い気象病ですが、気象病が出るたびに休む……というのもなかなか難しいものです。どうしたら気象病をなるべく軽減させることができるのでしょうか。
生活の中で取り入れやすい対策を3つ、取り上げます。
1. 自律神経を整える「生活習慣」を身に着けよう
天候による不調の多くは自律神経のバランスが崩れたことによる「不定愁訴」にあたります。普段から自律神経のバランスを整える生活習慣を身に着けることは、天候や暑さ寒さからくる不調を予防する効果が期待されます。
・バランスのとれた食事
・少し汗をかくような適度な運動
・6時間以上の睡眠
などは一般的ですね。特に睡眠と食事は、身体の健康維持のためにも常に心掛けたい習慣です。また、入浴や外気に触れて「汗をかく」ことは、身体に元々備わった体調を維持するための対応力を呼び起こします。
熱中症や感染症に気を付けて、毎日ひとつずつ健康にいいことを続けていきましょう。
耳もみ体操で血行不良を予防しよう
耳は様々な神経とつながった、かなりデリケートな器官です。気圧の変化だけでなく血流の悪化なども内耳の動きに関与し、車酔い・めまい・頭痛などの症状を引き起こすことが報告されています。
マッサージなどで耳周りの血流を改善し、自律神経の働きを助けましょう!
~やってみよう!耳マッサージ~
耳と手を洗った状態で、気持ちよいと感じる程度の力加減でおこないましょう。
①耳を軽くつまみ、上・下・横に5秒ずつ引っ張る
②そのまま軽く引っ張りながら、後ろに向かってゆっくり5回まわす
③耳を包むように折り曲げ5秒キープ
④耳全体を掌で覆って、ゆっくり円描くように後ろに向かって5回まわす
※ 耳マッサージはあくまでも血流の促進効果を期待したものです。
頭痛や耳の痛みを強く感じる方は、無理に行おうとせず医療機関を受診下さい。
マスクを使うことも多いこの頃、耳やその周りに負担がかかっていませんか?
休憩する時、リラックスしたい時も耳マッサージを取り入れてみてはいかがですか。
